⑦子宮頚部腺癌治療後副作用1期編~病院に1年通っても治らない「おりもの」は「子宮頚ガン」だった~

子宮頸がんの一連の治療をした後の副作用について書いていきます。

先ず、子宮頸がんの手術(広汎子宮全摘出)に伴う合併症や副作用の話。
その後追加治療で放射線化学療法を行いその合併症や副作用の話をしていきます。

子宮頚がんの手術の話はこちら↓

子宮頚がんの手術(広汎子宮切除)の合併症

子宮頚がんの手術(広汎子宮切除)で術前に説明された合併症

私が行った子宮頚がんの手術(広汎子宮切除)で術前に説明された合併症は、足や下腹部のむくみ(リンパ浮腫)排尿のトラブル、便秘、腸閉塞、更年期障害と同様の症状(卵巣欠落症状)などでした。

私に起こった子宮頚がんの手術(広汎子宮切除)の合併症は

恥骨部の浮腫 リンパ浮腫の一種でいつもブヨブヨとした腫れがあり座っている時間が長いこと悪化する感じです。寝たりすると少し腫れが良くなりますが、基本いつも腫れた状態です。
大腿部内側の痺れ 手術時に神経を触っているので痺れはあると言われました。術後は左右共に痺れていましたが、今は右大腿部内側の痺れが残っています.
排尿トラブル(残尿が多い) 手術で子宮切除した際に子宮の前にある膀胱の神経を触っている事で、尿意や尿を思うように出す事ができなかった。手術直後から数日後までは尿道にカテーテルが入っているので、この様な事になっているとは思わなかった。尿道のカテーテルが取れた事で初めて自力で尿が出せない事がわかった。私の場合は残尿(自分で排尿した後に膀胱内に残ってる尿の事)が多く、導尿(排尿後に膀胱内に残ってる尿をカテーテルで排出する事)が必要でした。残尿の目安は50ml以下ですが、これをクリアできず、退院後も自宅で導尿が必要でした。導尿が必要でなくなったのは手術から7週間後でした。
便秘(便意はあるが排便困難) 手術で子宮切除した際に子宮の後ろの直腸や腹部内の神経を触っている事と、お腹を切った事で腹筋に力が入らず、腹圧がかけられないので、術後3週間くらいは便が出なくてかなり苦労した。下剤を色々組み合わせて調節していた。
ホットフラッシュ 卵巣を切除したので卵巣から出ていたのホルモンが無くなり更年期障害の症状が術後1週間くらいから出てきた、急に暑くなって全身特に頭や顔、首筋から汗が出て、汗が出て後は急に寒くなったり、ただ寝ているだけでもこの症状が起こるのでかなり厄介です。

手術後20日までの話↓

術後追加治療で行った放射線治療の副作用

術後放射線化学療法の話はこちら↓

術後放射線治療で説明された副作用

私が行った放射線治療(トモセラピー)を行う前に説明された副作用は「照射開始後数週間以内に起こる急性反応には、だるさ・吐き気や照射された部位の皮膚炎、粘膜炎、直腸炎や膀胱炎などがあります。しかしこれらは治療終了後には通常自然に治っていきます。
疲れやすい・脱毛、10回を過ぎる頃から消化器症状(食欲低下、嘔気、腸管の刺激症状、下痢、潰瘍、痔の悪化)、泌尿器症状(頻尿、排尿時痛、血尿)が起こることがあります。
造血障害(白血球・赤血球・血小板の減少)、皮膚炎が起こることもあります。
治療が終了すれば軽減していきます。
終了後に消化器症状(血便、放射線直腸炎、腸管狭窄、潰瘍・瘻孔形成)、泌尿器症状(血尿、放射線膀胱炎、膀胱萎縮)が起こることもあります。治療後数カ月から数年たってから起こる晩期合併症があります。
晩期合併症には、消化管からの出血や閉塞、穿孔(せんこう:穴が開く)、 直腸腟ろう(直腸と腟がつながって腟から便が漏れる症状)などがあります。
尿路の障害として、出血、感染や、膀胱尿管腟ろう(膀胱や尿管と腟がつな がって腟から尿が漏れる症状)、その他に腟が狭くなったり、腟の壁同士が くっついたりすることなどがありますが、必ずしも起こるものではありません。」

私に起こった術後放射線治療の副作用は(治療中~治療1週間後)

頻尿・排尿痛

尿道の痛み・膀胱炎

放射線治療(トモセラピー)を始めた頃は特に症状はありませんでしたが、15回目くらいの時期から頻尿になり、放射線による頻尿なのか、膀胱炎による頻尿なのかは検査しないと区別ができませんでした。
28回終了後は頻尿、尿道の痛みが続き、頻尿は短いと15分もガマンできない状態で1時間ガマンできれば良い方です。
特に就寝時の頻尿が辛く慢性的な寝不足になりました
下痢・痔 放射線治療(トモセラピー)を始めた頃は特に症状はありませんでしたが、15回目くらいから下剤(泥状便)になりました。28回終了1週間後くらいに頻繫な下痢が原因でひどい痔(イボ痔)になりました。
陰毛の脱毛 28回終了後から気になりましたが少し減った程度で半年後には元通りになりました。
その他 放射線を行った部位(下腹部)の皮膚にシミが増えた

私に起こった術後放射線治療の副作用は(治療1週間後以降)

「腸閉塞・尿管閉塞」が放射線治療(トモセラピー)を終了してから約1か月後に起こりました。
突然にみぞうち(お腹の左側上の方)が痛くなり、痛みが出てから丸1日我慢しましたが痛みが増し我慢できずに救急外来を受診しました。
小腸の閉塞と右尿管(腎臓から膀胱へ繋がる管)の閉塞が見つかりました。
「腸閉塞・尿管閉塞」になってしまい2回入院していますが、1回目は腸閉塞は絶飲食(1週間)での治療、尿管閉塞は経尿道的尿管ステント留置の手術を受けました。
尿管閉塞の検査で(尿道→膀胱→尿管→腎臓へ向かって)造影剤を使用した時に逆行性の感染症を発症し敗血症性ショックでICUへ2日間入りました。
敗血症性ショックやICUの話はまた機会がありましたら書きたいと思います。
「腸閉塞・尿管閉塞」の2回目の入院は「治療後副作用2期編」でまた書きます。

術後追加治療で行った抗がん剤治療の副作用

術後化学療法で説明された副作用

私が行った抗がん剤(シスプラチン)治療の前に説明された副作用は、吐き気や嘔吐、脱毛、末梢(まっしょう)神経障害(感覚低下、痛み)などがあります。近年では、吐き気に対して新しい予防薬が 使えるようになっています。

アレルギー(皮疹・ショック)・発熱・血管痛・血管外漏出・口内炎・悪心・嘔吐・食欲不振・便秘・腸閉塞・下痢・倦怠感・意識障害・骨髄抑制(輸血の可能性)・感染症(肺炎・敗血症等)・出血(皮下・消化管・脳・肺)・肝障害・腎障害(透析)・心筋障害・不整脈・間質性肺炎予測不可能な副作用、合併症が起こることがあります。

私に起こった術後化学療法の副作用は

吐気 抗がん剤治療入院中は吐き気止めがしっかり効いているので気分良く過ごせましたが、退院後は吐き気により気分が悪く食欲がありませんでした。お米の炊飯時や炊立てのニオイが苦手になり吐気を催す。食後に歯磨きをすると吐気を催し嘔吐。
味覚異常 苦味・甘味を強く感じる味覚異常は時期によって違いがあり、金属のような味が初期から気になり始め、治療の半ば頃から苦味と甘味を強く感じ食欲不振。通常苦味を感じた事が無い野菜(レタス・トマト等)をとても苦く感じ食べられない。ブラックコーヒーが苦くて飲めない。酸味・塩味の変化は無い。化学療法終了後は徐々に(1~2週間後)戻り味覚は今まで通りになった。
貧血 最初の手術時に輸血無しで手術し、追加の化学療法による吐気と味覚異常による食欲低下の為、食事が食べられず貧血が進行しました。その後、腸閉塞により一段と食事が食べられず貧血が悪化し、輸血をすることになりました。貧血により髪の抜け毛がひどく、爪がガタガタとスジが入る
感染症 自己導尿を行うにあたり、清潔に心掛けていましたが膀胱炎を数回繰り返してしまいました。また敗血症を発症して敗血症性ショックでICUのお世話になってしまいました。

まとめ 子宮頸がんの一連の治療をした後の副作用

ガンの発見が早ければ手術も小さく済んだのでしょうが、「大量のおりもの」の自覚症状が有り通院していたものの「細胞診」では判別できないガンであったためを見落とされ発見までに14ヶ月もかかってしまいました。
「早期発見・早期治療」ができれば小さな手術で済み合併症も少なく、追加の治療も不要です。定期的に「がん検診」を受けて「早期発見・早期治療」を!

ガンが見つからず14ヶ月もかかった経緯の話↓

子宮頚がんの手術(広汎子宮切除)の合併症

私が罹患した子宮頚部線癌は手術以外の方法では根治できないので手術をしました。合併症は「恥骨部の浮腫・大腿部内側の痺れ・排尿トラブル(残尿が多い)・便秘(便意はあるが排便困難)・ホットフラッシュ」などが起こりました。

術後放射線治療の副作用

子宮頚がんの手術(広汎子宮切除)後に組織検査を行いⅠb2期との事で術後放射線化学療法を行う事になりました。術後放射線治療中から治療後の副作用は「頻尿・排尿痛・尿道の痛み・膀胱炎下痢・痔・腸閉塞・尿管閉塞」などが起こりました。

術後化学療法の副作用

子宮頚がんの手術(広汎子宮切除)後に組織検査を行いⅠb2期との事で術後放射線化学療法を行う事になりました。術後化学療法中から治療後の副作用は「吐気・味覚異常・貧血・感染症」などが起こりました。特に吐気と味覚異常の症状が強く困りました。私が受けたシスプラチンは吐気の症状が出やすい種類の抗がん剤だったようです。

手術や治療の説明で言われた「副作用・合併症・後遺症」実際こんなにも起こるとは思っていませんでした

手術や治療の「副作用・合併症・後遺症」は何らか必ず有ります。
私が体験した合併症や副作用は上記に書いた内容で、その後、「腸閉塞・尿管閉塞」で入院(2回)と手術をしました。
まさか「副作用・合併症・後遺症」がこんなに起こるとは思っていませんでした。完治しない後遺症もあります。
手術や治療の説明で言われた「副作用・合併症・後遺症」は全て起きてしまうかもしれない、それでも治療するメリットの方が上回る時には治療を受けるべきだと思います。
「治療を受けなかった後悔」と「治療を受けてしまった後悔」どちらも後悔が無いように特に術後放射線化学療法を「受ける・受けない」熟考されて結論を出して下さい。

色々と副作用や後遺症が起きてしまった内容「腸閉塞・尿管閉塞」の2回目の入院は「治療後副作用2期編」のブログで書きたいと思います。