身体を温める冬の漢方と生薬

乾燥の秋を過ぎ本格的な冬の寒さになってきましたね!

寒さにより身体の新陳代謝が遅くなり、冷え性の方にはつらい季節ではないでしょうか?

冬に起こりやすい症状・身体の不調は

冷え性・手足のしびれ・神経痛・坐骨神経痛・血行障害による肌荒れ・風邪(鼻水・頭痛・くしゃみ)・頻尿・夜尿などが冬の特徴的な不調です。

冷え

冬の寒さからくる症状に良い漢方薬

下半身がひえる|八味丸(八味地黄丸)はちみがん・はちみじおうがん

(老化による腰痛や腰から下の痛み・しびれに)↓

筋肉・関節の老化タイプ。
筋肉や関節が衰えることで、足の血管を調節する神経が腰や臀部で圧迫され、下半身の血流が悪くなって冷える。
中高年に多く、加齢と共に他のタイプの冷え性に合併する事が多い。
慢性腎炎、糖尿病、水腫、脚気のむくみ、膀胱カタル、腰痛、五十肩、肩こりなどの治療にも用いられます。地黄、山茱萸、山薬、桂皮、附子、牡丹皮、沢瀉、茯苓の生薬から作られています。

手足の痛み・シビレ|桂枝加朮附湯 けいしかじゅつぶとう

(寒さや湿気で悪化する関節痛・神経痛に)

患部が冷えて関節痛、神経痛があり体力虚弱で汗をかきやすく手足が冷えてこわばり、時に尿量が少ない時に使用します。
偏頭痛の治療にも用いられます。桂皮・生姜・芍薬・甘草・大棗・蒼朮・附子の生薬から作られています。

疲れやすく冷えが気になる|真武湯 しんぶとう

(体の衰えと冷えが強く、ふらつき・めまいがある時に)

冷えと疲労感があり下痢、急性・慢性胃腸炎、胃腸虚弱、めまい、動悸、風邪、むくみ、湿疹、皮膚炎、皮膚のかゆみに使用します。
新陳代謝を良くし体を温め、血流を改善する漢方薬なので、冷え・むくみが気になる今の時期に私は服用しています。茯苓 ・生姜 ・芍薬 ・蒼朮の生薬から作られています。

身体の中が冷える・身体の中も外も冷える|附子理中湯 ぶしりちゅうとう

(胃腸虚弱で、代謝が悪く、全身が冷える方に)

胃腸衰弱で血色が悪い、顔に生気がない、尿量が多く手足に冷感がある、下痢傾向がある、吐き気、めまい、頭重、胃痛があるなどの人に用いられます。
通常、慢性の胃腸カタル、胃アトニー症の治療に用いられます。人参 ・蒼朮 ・甘草 ・生姜 ・附子の生薬から作られています。

身体の中が冷えお腹が冷える:お腹にガスが溜まる、腹痛、便秘、下痢が起こる方
体表面の血流が過剰なタイプ。手足は温かい一方、熱が逃げやすいために身体の中心(内臓)が冷える。
副交感神経優位な人やアレルギー体質、肥満傾向な人に多い。また腹部手術などの影響(腹腔内の癒着)による血流悪化が原因となる場合もある。

身体の中も外も冷える:全身が寒い、だるい、食欲がない、風邪を引きやすい方
代謝機能が低いタイプ。代謝が悪い事で脳が設定する体温の基準温度が下がり、全身が冷える(低体温)。
身体の内外の温度差に変化は無いため、冷えを感じないこともある。
虚弱体質の人、ストレスや不規則な生活により自律神経が乱れた人に多い。

手足の先が冷える|当帰四逆加呉茱萸生姜湯 とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう

(冷え性で足腰やお腹が痛い方に)↓

身体の熱産生が不足しているタイプ。元々足りていない熱を逃さないように手のひらや足先の血流を減らす機能が過剰に働き、手足の末端が冷える。生まれつきの冷え性体質やダイエットをする人に多い。桂皮、細辛、当帰、呉茱萸、生姜、芍薬、甘草、大棗、木通の生薬から作られています。

冬の寒さに良い生薬

身体を温める(補陽) 附子・鹿茸・冬虫夏草・杜仲・桂枝・乾姜・丁子・八角など
気を補う(補気) 朝鮮人参・黄耆・山薬など
血を補う(補血) 当帰・枸杞子・何首烏など
胃腸を整える(健脾) 棗・陳皮など

身体を最強に温める生薬「附子・ぶし」

附子は新陳代謝を大きく高めることで鎮痛(痛み)・温熱(冷え)・抗衰弱(体力不足)に働きます。

附子はトリカブトの塊根を高圧蒸気処理により加工したものです。

附子は体力が有り余ってる人や、暑がりの人、のぼせ気味で赤ら顔の人には適していません。

附子の単味では「アコニンサン糖衣錠」があり冷えのタイプに関わらず、上記の適さない場合を除きお使い頂けます。

その他「八味丸・牛車腎気丸・桂枝加朮附湯・真武湯・附子理中湯・大防風湯・麻黄附子細辛湯など」に附子は配合されています。

妊活中は附子配合の漢方薬で「身体を温め・代謝アップ」するのは良い事です。

妊娠中は附子の配合された漢方薬は中止しましょう。
※妊娠中の方で漢方相談店で体調をみて漢方薬を継続服用している場合は、附子配合の漢方薬であっても服用は可能です。
※妊娠中は自己判断で漢方薬(葛根湯 等あらゆる漢方薬や医薬品)の服用はオススメできません。

「薬膳料理で冷え性対策」のお話はこちら↓