老化防止の漢方薬にいろいろ種類があるって知っていますか?

東洋医学の中医学(中国の伝統医学)「黄帝内経(こうていだいけい)」に、「女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢の時に、体調に変わり目が訪れる」。そんな記述があります。女性は28歳、男性は32歳に成長のピークを迎え、その後は中医学で言うところの「腎気(生命活動に必要とされるエネルギーの基礎物質)」が衰退していくと考えられています。腎気の働きは30歳頃をピークにそれ以降はどんどん低下し、様々な老化現象が現れます。

老化現象(腎虚)は腎の働きをサポートする漢方で、加齢に伴う様々な症状を緩和することができます。

腎虚(老化現象)チェック

    1. 疲れやすい、根気が続かない
    2. 白髪・抜け毛が増えた、髪がパサつく
    3. 足腰がだるい・膝や腰に力が入りにくい
    4. 目が疲れる・目がかすむ・小さな文字が見えにくい
    5. 耳の聞こえが悪い・聴力が低下した
    6. 何度もトイレにおきる・キレが悪い・残尿感がある
    7. つまずきやすい、足がしびれる
    8. 歯が弱くなった、歯がぐらつく、歯が抜ける

チェックに当てはまる項目が多い方には、老化を予防改善する漢方薬をオススメします。

 

八味地黄丸(はちみじおうがん・八味丸)以外にも老化予防の漢方薬はいろいろあります。

腰から下が冷えて重だるく、夜間にトイレに起きる方|八味地黄丸(はちみじおうがん)

冷え症状がある方→温める生薬がプラスされた八味地黄丸(はちみじおうがん・八味丸)がオススメ!

疲れやすく、四肢が冷えやすく、下肢痛、腰痛、しびれ、浮腫、頻尿、夜間排尿、目や耳の機能低下が気になる方にオススメ。
地黄、山茱萸、山薬、桂皮、附子、牡丹皮、沢瀉、茯苓の生薬から作られています。

腰から下が冷えて重だるく、足のむくむ方|牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

八味地黄丸にプラスして、下肢のむくみ、しびれを改善する牛膝、車前子を加えた処方。
八味地黄丸をさらに強化したスーパー八味地黄丸が牛車腎気丸です。

下肢が疲れやすく、腰痛、身体や手足がほてる方|六味丸(ろくみがん)

冷え症状がない方→温める生薬を加えていない六味丸(ろくみがん) がオススメ!

疲れやすく、口渇、手足のほてり、頻尿、夜間排尿、浮腫に
地黄、山茱萸、山薬、牡丹皮、沢瀉、茯苓の生薬から作られています。

目の使い過ぎによるドライアイ・眼精疲労・充血に|杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

六味丸にプラスして目の症状を改善する菊花、枸杞子を加えた処方。
パソコンやスマートフォンで一日中、眼を酷使している方、老眼が気になる方にオススメです。

疲れると手足がほてり、イライラして顔がのぼせる方|知柏地黄丸(ちばくじおうがん)

六味丸にプラスして知母、黄柏を加えた処方でイライラや不安感にも効果的!
疲れると顔が異常なほどのぼせたり、顔の赤みのとれない方にオススメです。

腰や手足の痛みが頑固で治りにくい方|独活寄生丸(どっかつきせいがん)

温性の生薬がほとんどで、足腰が冷えやすく痛み、雨や天候が悪くなると痛む方に良い処方です。
寒さや湿気で起きる関節痛、筋肉の痛み、骨の痛み等の疼痛がお悩みの方にオススメです。

聴力の低下・耳鳴り・めまいに|滋腎通耳湯(じじんつうじとう)

血を補う四物湯(当帰・芍薬・川芎・塾地黄)をベースに知母・黄柏・柴胡・黄芩・百̪芷・附子・柴胡・芍薬の生薬から作られています。耳のトラブルに特化した処方です。

眼精疲労・白内障・ドライアイに|滋腎明目湯(じじんめいもくとう)

血を補う四物湯(当帰・芍薬・川芎・塾地黄)をベースに甘草・人参・黄連・桔梗・山梔子・蔓荊子・菊花・細茶・百̪芷・地黄・灯心草の生薬から作られています。目のトラブルに特化した処方です。

疲れの漢方・乾燥肌の漢方・薬膳について

疲れの漢方薬について知りたい方には

血を補う四物湯乾燥肌について知りたい方には

むくみが気になる方には

薬膳を生活に取り入れたい・薬膳の勉強をしたい方には

https://airisu-kannpou.com/2018/11/20/yakuzen/