足のつり・こむら返りに効く漢方薬

「こむら返り」の「こむら」とは?

「こむら返り」の「こむら」とはふくらはぎのことで、ふくらはぎの筋肉である腓腹筋(ひふくきん)がつる状態、腓腹筋痙攣のことです。足の部分のつりは特に、ふくらはぎ、足の裏、太ももの筋肉に突然強い痙攣と痛みを起こすことが多いです。その他につる部分として指、首、肩、背中などに起こる場合もあります。

こむら返りの原因は?

原因は血液中の水分や電解質(ミネラル)の不足、筋肉の疲労、冷えなどが考えられます。

予防として水分や電解質(ミネラル)の補給、例えばスポーツドリンクなどを飲み、筋肉の疲労を和らげるために運動前後はしっかりとストレッチを行う事をオススメします。

こむら返りのファーストチョイス漢方薬は

こむら返りの痛み|芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

急激に起こる筋肉の痙攣と痙攣による痛みに頓服(とんぷく)的に(痛い時だけ)鎮痛、鎮痙にもちいます。こむら返り、筋肉の痙攣、腹痛、腰痛、例えば尿路結石の疼痛発作、坐骨神経痛や月経痛などに用いられる処方です。

芍薬甘草湯は芍薬と甘草の2種類の生薬から作られています。

  • 芍薬は筋肉、腱の異常緊張を弛緩させる働き
  • 甘草は種々の急迫症状を緩和、弛緩させる働き があり下半身の痛みに用います。

芍薬甘草湯には甘草が多く入っているので長期間、大量に服用しないでください。むくみや血圧上昇などの副作用が起こる可能性があります。例えばこむら返りの予防に毎日服用するのは間違った飲み方です。あくまで痛い時だけ頓服薬として使用して下さい。芍薬甘草湯は効き目が速くいので、もし痛みが現れてしまってからでも、服用後30分くらいで効果があります。

足や腰の痛み予防・改善に日頃から服用する漢方薬は

「芍薬甘草湯は長期間、大量に服用せずに痛い時だけ頓服薬として使用して下さい」とお願いしましたが、足のこむら返りを予防、改善する漢方薬があればとお考えの場合は、体質に合った漢方薬をお選びください。

  • 足が冷えていませんか?
  • 足がむくんでいませんか?
  • 足がしびれていませんか?
  • 重だるい痛みですか?
  • ひきつるような痛みですか?

腰から下が冷えて足腰が重だるい痛み|八味地黄丸(はちみじおうがん)

腰から下がだるい方の漢方薬。疲れやすくて手足が冷えやすい方、下肢痛、腰痛、しびれ、夜間トイレに起きる(夜間尿)などの症状に用いられる処方です。地黄、山茱萸、山薬、桂皮、附子、牡丹皮、沢瀉、茯苓の生薬から作られています。

足腰が冷えて痛み、足がむくむ|牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

八味地黄丸をベースに牛膝と車前子を加えた漢方薬。足のむくみ、下肢痛、腰痛、しびれ、頻尿に用いられる処方です。八味地黄丸の症状よりも足腰の痛みとむくみが強い場合に用います。地黄、山茱萸、山薬、桂皮、附子、牡丹皮、沢瀉、茯苓、牛膝、車前子の生薬から作られています。

腰痛・神経痛・刺すような痛み|疎経活血湯(そけいかっけつとう)

足腰がひきつるような痛みや刺すような痛みがある方に血行を良くして痛みや痺れなどを改善する処方です。関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛など全身のどこの痛みにも効く。当帰、芍薬、川芎、地黄、防風、防已、和@活、威霊仙、白し、蒼朮、茯苓、桃仁、牛膝、竜胆、陳皮、生姜、甘草の生薬から作られています。

冷え性で足腰やお腹が痛い|当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

頭痛、冷え性、しもやけ、腰痛、坐骨神経痛、下腹部痛、下痢、月経痛に用います。手足が冷えて特に足の冷えを感じる方で足腰の痛みや下腹部のひきつるような痛みに用いられる処方です。桂皮、細辛、当帰、呉茱萸、生姜、芍薬、甘草、大棗、木通の生薬から作られています。

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