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私の子宮頚部腺癌の診断書に書かれていた「PT1b2N0M0」はTNM(pTNM)分類と言います
診断書のTNM(pTNM)分類を調べてみた
TNM分類は画像診断(CT・MRIなど)を腫瘍の進展度合いやサイズの評価、実質臓器転移(肺・肝臓・脳など)、リンパ節転移の評価を用い、内診・直腸診による局所所見に画像所見を加味して総合的に判断します。
pTNM分類はTNM分類に準じます。
私の診断書に書かれていた「PT1b2N0M0」を読み解くと
TNM(pTNM)分類のT分類とは
「PT1b2N0M0」のTの後に続く赤文字部分がT分類です。
「子宮頸がんの臨床進行期分類」の内容がこの部分です。
要するにガンのステージで1~4(Ⅰ~Ⅳ)まであります。
私は「IB2期」でしたので「T1b2」となります。
子宮頸がんの臨床進行期分類
I期
I期 | がんが子宮頸部のみに認められ、他に広がっていない |
IA期 | 組織学的にのみ診断できる浸潤がんで間質浸潤の深さが5mm以内、縦軸方向の広がりが7mmを超えないもの |
IA1期 | 組織学的にのみ診断できる浸潤がんで間質浸潤の深さが3mm以内、縦軸方向の広がりが7mmを超えないもの |
IA2期 | 間質浸潤の深さが3mmを超えるが5mm以内、縦軸方向の広がりが7mmを超えないもの |
IB期 | 臨床的に明らかな病変が子宮頸部に限局するもの |
IB1期 | 病変が4cm以内のもの |
IB2期 | 病変が4cmを超えるもの |
II期
II期 | がんが子宮頸部を超えて広がっているが、骨盤壁または腟壁の下1/3には達していないもの |
IIA期 | がんが腟壁に広がっているが、子宮頸部の周囲の組織へは広がっていないもの |
IIA1期 | 病変が4cm以内のもの |
IIA2期 | 病変が4cmを超えるもの |
IIB期 | がんが子宮頸部の周囲の組織に広がっているが、骨盤壁までに達していないもの |
III期
III期 | がんが骨盤壁まで達するもので、がんと骨盤壁との間にがんでない部分をもたない、または腟壁の浸潤が下方部分1/3に達するもの |
IIIA期 | がんの腟壁への広がりは下方部分の1/3に達するが、子宮頸部の周囲の組織への広がりは骨盤壁にまでは達していないもの |
IIIB期 | がんの子宮頸部の周囲の組織への広がりが骨盤壁にまで達しているもの、または腎臓と膀胱をつなぐ尿管ががんでつぶされ、水腎症や腎臓が無機能となったもの |
IV期
IV期 | がんが小骨盤腔を超えて広がるか、膀胱・直腸の粘膜に広がっているもの |
IVA期 | 膀胱や直腸の粘膜へがんが広がっているもの |
IVB期 | 小骨盤腔を超えて、がんの転移があるもの |
子宮頸がんの臨床進行期分類(日産婦2011、FIGO2008)
TNM(pTNM)分類のN分類とは
「PT1b2N0M0」のNの後に続く赤文字部分がN分類です。
所属リンパ節の腫大(10mm以上)を診ています。
私は「NO」でしたので、所属リンパ節の腫大(―)となります。
NO | 所属リンパ節 腫大(―) |
N1 | 所属リンパ節 腫大(+) |
NX | 画像診断をしなかった |
TNM(pTNM)分類のM分類とは
「PT1b2N0M0」のMの後に続く赤文字部分がM分類です。
ガンの遠隔転移を診ています。
私は「MO」でしたので、遠隔転移はなしとなります。
MO | 遠隔転移なし |
MA | 傍大動脈リンパ節の腫大 |
M1 | その他の遠隔転移の存在 |
M9 | 遠隔転移の判定不十分なとき |
まとめ TNM(pTNM)分類の「pT1b2N0M0」
私の診断書に書かれていた「PT1b2N0M0」とは
T1b2:ⅠB2期(ガンが子宮頸部のみに認められ病変が4cmを超える大きさ)
N0:所属リンパ節腫大は10㎜以下
M0:遠隔転移は見受けられない となります。
診断書を見る場合の参考になさってみてください。
子宮頚部腺癌の「病理組織診断報告書」の内容はこちら↓