流産の1番の原因は染色体の異常なんです②

流産の原因は?
妊娠しても残念なことに流産をしてしまうこともあります。
流産をしてしまった時、「重たい物を持った・無理をした」のが原因とご自分を責めないで下さい。
流産の原因として、母体側と胎児側が考えられますが
胎児側の染色体異常が原因の多くを占めています。

染色体異常全般について 詳しくはこちら↓

流産の原因となる常染色体の異常は大きく二つに分類される

  • 染色体の部分的な異常
  • 異数体(数的異常)と呼ばれる、染色体の不足あるいは過剰による異常

の二つに分類されます。

常染色体は2本一組が正常

正常な染色体は2本(ダイソミー)で対をなしています

常染色体の数が2本以外には異常

染色体が1本になるのが(モノソミー)
染色体が3本になるのが(トリソミー)
染色体が4本になるのが(テトラソミー)
染色体が5本になるのが(ペンタソミー)
まれに3倍体や4倍体などの倍数体がある。

常染色体の数が足りないとどうなるの?

常染色体の(モノソミー)染色体が1本になるものは例外なく着床前に死亡します。
相同染色体が1本もない(ナリソミー)これも全て着床前に死亡します。

常染色体が1本多い3本だとどうなるの?

(この一覧では部分トリソミーは扱わない)

常染色体が2本より多いとどうなるの?

常染色体にトリソミー(染色体が3本)がおきると、その染色体が担当する物質産生などが通常の1.5倍になって様々な影響を及ぼしお腹の中で胎児が死亡し早期に流産します。

常染色体のテトラソミー(染色体が4本)になるものについては、ほとんどが流産(もしくは着床前死亡)に終わり、出生例は18テトラソミーなどわずかに報告されているのみです。

常染色体のトリソミーは染色体に含まれる遺伝子が多く重要なほど重症

下記の3種類の染色体

    • 13トリソミー「Patau症候群・パトウ症候群」
    • 18トリソミー「Eトリソミー・エドワーズ症候群」
    • 21トリソミー「ダウン症候群」

は完全なトリソミーでも生存への悪影響が比較的小さく、出生時まで生存できる可能性があり、これ以外の出生例が稀なのは生存への悪影響が大きすぎて生存が困難だと考えられます。

症状について 出生について

「Patau症候群・パトウ症候群」

13トリソミー

口唇裂、口蓋裂、頭皮部分欠損、多指、揺り椅子様の踵といった外見上の特徴をもつ。脳奇形はほぼ必発で、痙攣が現れることも多い。80%の症例に重度の心血管系奇形が認められる。臍ヘルニア等の消化管奇形も高い頻度で観察される。精神遅滞は重度である。 出産に至るのは4%で、96%は死産・流産となる。

「Eトリソミー・エドワーズ症候群」

18トリソミー

エドワーズ症候群に見られる特徴としては低体重であることや、小さい顎や耳介低位、指の重なりなどの外観の他に、重度の心疾患が発生することもある。発生率は1/3000〜1/10000人という報告がなされている。高齢出産になるほど発生するリスクは高まる。 妊娠中に50-90%が淘汰されてしまう。

「ダウン症候群」

21トリソミー

21番染色体が通常より1本多く存在し、計3本(トリソミー症)になることで発症する先天性疾患群である。多くは第1減数分裂時の不分離によって生じる他、減数第二分裂に起こる。新生児に最も多い遺伝子疾患である。
症状としては、身体的発達の遅延、特徴的な顔つき、軽度の知的障害が特徴である。
平均して8-9歳の精神年齢に対応する軽度から中度の知的障害であるが、それぞれのばらつきは大きく、現時点で治療法は存在しない。教育と早期ケアによりQoLが改善されることが見込まれる。
ダウン症は、ヒトにおいて最も一般的な遺伝子疾患であり、年間1,000出生あたり1人に現れる。
知的障害、先天性心疾患(50%)、低身長、肥満、筋力の弱さ、頸椎の不安定性、閉塞性睡眠時無呼吸(50-75%)、耳の感染症(50-75%)、眼科的問題(先天性白内障、眼振、斜視、屈折異常、60%ほど)、難聴(75%ほど)がある。
ダウン症の青年の平均知能指数は50であり、これは8-9歳の精神年齢と等しいが、これにはばらつきがある。40歳以降にアルツハイマー病が高確率でおきる。

染色体異常を予防するには体内の活性酸素を除去しましょう

活性酸素は普通に生活していても日々作られてしまいます。

妊活中の方や赤ちゃんを望まれる方は日々生まれる活性酸素の除去が必要です。

活性酸素除去作用が強い食品やサプリメントを利用しましょう

抗酸化物質は活性酸素を除去する作用があります。ビタミンC、ビタミンE、ビタミンAなどがあり、野菜や果物、ナッツ類にはこれらの抗酸化物質が多く含まれています。

活性酸素や抗酸化物質について詳しくはこちら↓