咳に使う漢方薬は「麦門冬湯」だけじゃないんです。

どんな咳がでますか?

  • ここ数日からの急性の咳ですか? 何カ月も何年も続く慢性の咳ですか?
  • コンコン咳ですか? ゴホゴホ咳ですか?ヒューヒュー咳ですか?
  • 咳と一緒に痰(タン)は出ますか? 痰は出ませんか?
  • 痰は白いですか? 黄色いですか?
  • 痰はサラサラですか? 粘り気はありますか?

その他にも食事内容やストレスなど漢方の問診では咳や痰の状況を詳しくお聞きしていきます。
病院や薬局でお薬を選んでいただく時にも咳や痰について聞かれますが、漢方の問診では咳や痰に直接関係の無いような内容についても色々とお聞きして咳の原因を探っていきます。

病院で処方されるお薬やドラッグストアで販売しているお薬は「鎮咳去痰薬」という咳を鎮める、咳を止める、痰をサラサラにして痰の切れをよくするお薬になります。

漢方薬にも咳を鎮める、咳を止める、痰をサラサラにして痰の切れをよくする漢方生薬が入っていますが、それぞれ体質や症状、経過によってお身体に合う漢方薬の種類がそれぞれ異なります。
お友達がAの漢方薬が凄く良く効いたからといって、他の人もAの漢方薬が合っているとは言えません。
漢方薬は症状ではなく体質に合わせて服用するオーダーメイドなのが特徴です

咳(咳嗽)にも色々あります

「風寒咳嗽」風邪をひいて咳と薄い痰が多くでる、熱や頭痛があり節々が痛い場合、麻黄湯、麻黄附子細辛湯、桂枝加厚朴杏仁湯、杏蘇散、参蘇飲、藿香正気散など選択肢としてあります。

「風熱咳嗽」風邪をひいて荒い咳とのどの痛みや乾きがあり痰が少ないが絡み、黄色の痰や鼻水が出て、熱や頭痛があり節々が痛い場合、麻杏甘石湯、桑菊飲、銀翹散など選択肢としてあります。

「風燥咳嗽」風邪をひいて咳はいがらっぽい感じ、痰は少なく痰が出しにくい、軽い熱や頭痛がありる場合、桑杏湯、杏蘇散、香蘇散合麦門冬湯など選択肢としてあります。

「肝火犯肺咳嗽」強い咳が頻発して、痰は少なく、粘り痰が出にくい、顔や目が赤くストレスで咳が増える場合ストレスが原因の咳です。大柴胡湯合半夏厚朴湯、小柴胡湯合滋陰降火湯など選択肢としてあります。

「肺気虚・脾肺両虚の咳嗽」小さいな咳が出て痰が多くサラサラ又は白い痰で顔色が白っぽい、風邪を引きやすい場合、補中益気湯、生脈散、人参湯、六君子湯など選択肢としてあります。

「肺陰虚・肺腎陰虚の咳嗽」弱々しい咳が出て、痰は少ない又は痰が無い、時血痰が混じる、咳をすると疲れる場合、麦門冬湯、沙参麦門冬湯、百合固金湯、滋陰降火湯、味麦腎気丸など選択肢としてあります。

「痰湿阻肺の咳嗽」重い咳、痰が絡み、痰は白色で粘性がある、痰は比較的出しやすい、疲れやすく、むくみやすい、甘い物や脂っこい食事で咳痰が悪化する場合、蘇子降火湯、二陳湯、平陳湯、六君子湯、柴芍六君子湯、九味檳榔湯などを選択肢とします。

「痰熱壅肺の咳嗽」咳は荒く、痰が多く、痰が黄色く粘り口が乾き、のぼせて顔が赤くなる場合、温胆湯、竹茹湯胆湯、柴陥湯、竹葉石膏湯などを選択肢とします。

「寒飲伏肺の咳嗽」重い咳、痰は白っぽく量が多い、痰は排出しやすい、顔色が青白く、背中が冷え、温かい飲み物を好む場合、苓甘姜味辛夏仁湯、小青竜湯、蘇子降気湯が選択肢とします。

このように咳の症状や体質、熱や冷えの症状などを総合的にみて漢方薬を決めていきます。

薬局やドラッグストアの店頭によく置いてある「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」は乾いた軽い咳で痰が少ない、喉が乾くタイプに良い咳止めの漢方薬です。
風邪の漢方薬として販売されている「葛根湯(かっこんとう)」は風邪の引き始め「風邪かもしれないゾクゾクする」頃には効果的ですが、咳が出るまでに進行し、喉もヒリヒリ痛い場合には「銀翹散(ぎんぎょうさん)」をオススメします。

アイリス漢方薬店では「銀翹散」を常時扱っていますので、喉の風邪の場合はご相談下さい。

その他ストレスからの咳、胃腸の不調からの咳、疲労や加齢からの咳もご相談下さい。