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ウエストサイズと乳がんリスクの関係
今や乳がんは、“日本人女性が最も多くかかるがん”とだ言われ、“現在の日本人女性の罹患率は9%で約11人に1人の方がかかるがん”となり女性ならばいつなってもおかしくはないと言える病気です。
その一方で、早期発見さえできれば適切な治療で完治できるがんでもあります。
なので市町村が積極的に検診を実施したり、普段からのセルフチェックを奨励する運動も活発に行われています。
そんななか、“スカートのサイズ”から乳がんの発症リスクを予測できるという驚きの研究内容が、イギリスの電子版医学誌『BMJ Open』で発表されました。
ウエストサイズが1つ上がると「乳がんリスク」が33%増と判明
乳がんリスクと“ウエスト”の意外な相関関係とは
英University College Londonの研究者たちは、体型の変化と乳がん発症の関連性を探るため、卵巣がんスクリーニング共同試験に参加した、閉経後の女性93,000人からあらゆるデータを収集し、検証を行った。
すると、20代半ばから60代半ばの間に、10年ごとにスカートのサイズがワンサイズ上がった女性は、乳がんの発症リスクが通常の33%も高いことがわかったのだ。さらに2サイズ上がった場合だと、77%にも上昇したという。
肥満と乳がんには密接な関連があると昔から考えられており、BMI数値(肥満指数)が高い女性は、発症リスクがより増すと考えられてきた。
しかし今回の研究で、“腰回りの脂肪の変化”がBMIとは別の指標として、乳がんリスクを考える上での新しい目安になると認められたそうだ。
要因はひとつじゃない!? 乳がんにかかりやすい人とは
乳がんは、女性ホルモンであるエストロゲンが、乳がん細胞である“エストロゲン受容体”に結びつくことで、細胞増殖を起こし発症すると考えられている。
当然、エストロゲンの分泌期間が長ければそれだけリスクも高まるので、初潮が早かった人、閉経が遅い人、ホルモン補充療法を長期間続けている人などは、特に注意が必要とされている。
しかし、閉経前は主に卵巣で作られていたエストロゲンは、閉経したあとには脂肪組織でつくられるようになるので、肥満体型の人はたとえ閉経を迎えたとしても安心はできない。
乳がんは、元々欧米に多く見られたがんであったが、日本も欧米寄りのライフスタイルに変化していく中で患者が増加しているのが現状だ。
幼い頃から動物性脂肪を好んで過剰に摂取し、発育がよかった女性や、身長の高い女性はやはり発症のリスクが高いとされる。
ウエストサイズの変化は一つのバロメーターにすぎない。
腰回りのお肉だけでなく、乳房にしこりができていないかなど、普段から自分の身体の変化に対する意識を高め、“最も身近ながん”である乳がんの早期発見に努めることが大切です。
【参考】
※ Association of skirt size and postmenopausal breast cancer risk in older women – BMJ Open
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